HEPご参加者の声:確かな自信と自己肯定感を得て業績向上への「分岐点」に

株式会社ホンダカーズ浜松
千代田店 店長
市川 佳宏 様

静岡県内でHonda正規ディーラーとして14店舗を展開し、新車・中古車の販売、点検、車検などをトータルサポートする、ホンダカーズ浜松。1951年に前身となる会社を設立して以来、Hondaと共に歩み続けています。その基幹店舗である千代田店の店長として現場をけん引する市川様に、公開講座HEPに参加したご感想を伺いました。

※情報は2022年6月のものです。2022年10月より和田店店長に就任されました。

  1. ご参加の目的を教えてください …… スタッフのベクトル合わせ、離職率の低下の糸口を見つける
  2. 講座の中で特に印象に残ったことは? …… 講師の言葉が良いモチベーションに
  3. 講座を受けて気付きや学びはありましたか? …… 長たるもの、信頼されるべし
  4. 講座での学びや経験をどのように生かしていますか? …… 日常的なコミュニケーションに活用し、業績向上にもつながった
  5. 特に意識して取り組んだことはありますか? …… 心がけたのは、全体には何もしないこと、まず私自身が変わること
  6. HEPをどのような方にお勧めしますか? …… 自分の仕事に自信を持ちたい全ての方に

ご参加の目的を教えてくださいスタッフのベクトル合わせ、離職率の低下の糸口を見つける

HEPに参加したのは2018年6月、私が千代田店の店長に就任して2~3カ月がたった頃でした。就任当初、私が一番課題を感じていたのは、チームワークについてでした。千代田店は当社の基幹店舗ということもあり、能力の高いスタッフが集結しています。当時はチームワークが無いわけではないのですが、個人個人で仕事をする傾向がありました。そのような部分を払しょくし、みんなでまとまってベクトルを合わせていけば、さらに収益を上げられる可能性を感じていました。

静岡市にある株式会社ホンダカーズ浜松千代田店

もう一つの課題は離職率を下げることでした。安定した収益を確保するためには、個々の能力を継続的に高めることや、新しいスタッフの成長が必要です。そこで「離職の問題をどうにかしたい」「何か実践で役に立つことは無いか」と試行錯誤していたところ、HEPに参加するよう、上司から声を掛けられました。ですから、参加の目的は上記の課題解決でした。

一方で、機会への感謝をしながらも、高額な研修です。手ぶらで帰ってくるわけにはいかないなと思いました。当時、私は「井の中のかわず」とも言われていましたので、個人的な課題として「自分の殻を破ること」への期待感もありました。

講座の中で特に印象に残ったことは?講師の言葉が良いモチベーションに

HEPのテキスト(公開講座HEPの会場より)

研修が始まって3日目のことです。実は、同じグループになった他のメンバー10人に比べて、私の理解度が低いかもしれないと感じることがありました。テキストは分厚いですし、新しい言葉もたくさんある。しかし、他のメンバーは早速新しい言葉を使ってやりとりしている。私はというと、それを聞きながら「今のは何て意味だったっけ」とテキストをめくるような状態。全て覚えなければという焦りがあったのです。

その様子を講師が察知してくださったんですね。「全部を理解しなくてもいいのですよ」「そのままでいいのですよ。今のありのままを感じてください」。その言葉をいただいて、フッと負担が軽くなったことは今でも印象に残っています。それからはとても楽になり、研修に臨む姿勢、態度も変わっていきましたね。

講座を受けて気付きや学びはありましたか?長たる者、信頼されるべし

「ひねくれた言葉を使っていますよね」。

グループのメンバー同士がフィードバックし合う中で言われた一言です。それまでの私であれば、受け入れないような厳しい言葉でした。

確かに、以前の私は自分を下げる言い方をすることが多かったんですよね。「セルフエスティーム(自尊心)」でいうところの「有能感」や「重要感」がありませんでした。過去の自分の経験から「自分の言葉に対して、何か言われるのではないか」という恐怖心が無自覚に出ていたのです。また、講座の中でとった診断の結果からも「嫌われたくない」という思いから、無自覚のうちに相手に合わせて言葉を選んでいる自分が見えていました。

HEPでは、自分とじっくりと向き合うことができる雰囲気がつくられていました。そのため、フィードバックの言葉や診断の結果に対しても「なるほど」という納得感が得られました。仲間に恵まれたということも大きかったですね。講座の後もそのメンバーとは交流を続けています。

自信を持って発信する大切さに気付くと同時に、スタッフに対しても自信の無いままコミュニケーションを取っていたかと思うと、とても申し訳ない気持ちになりました。

最近は、スタッフとの距離感は近ければ近いほどいいのではないかと考えています。もともと、私は「長たる者、嫌われないといけない」という考え方を叩き込まれてきました。しかし、日々マネジメントをする中では「もしかすると、違うのかもしれない」と違和感を抱きつつあったのです。「責任者や店長はスタッフに信頼されなければいけないし、好感を持ってもらう方がよい」という持論がHEPで確実なものになり、自信が付きました。

講座での学びや経験をどのように生かしていますか?日常的なコミュニケーションに活用し、業績向上にもつながった

ちょっとした会話でも、明るく元気をモットーに

HEPでの学びは、日常的に活用しています。自分自身のスタンスを整えることだけでなく、店舗スタッフとの短いミーティングや1対1の会話、評価のフィードバック時などにもとても役に立っています。例えば「そう思ったきっかけって何だったの?」「じゃあ次はどうしたらいいんだろうね」など、スタッフとともに内省をしたいときに非常に活用できるのです。

このように日々活用できる背景には、弊社が組織全体でHEPでの学びに前向きに取り組んでいることも大きいです。HEPの社内講師資格を取得している2名が、人材育成制度の中で社内研修版HEPを実施しています。そこで公開講座に出ていない従業員にも「セルフエスティーム」といった言葉の意味が分かるように、共通言語化してくれています。「好感」「重要感」「有能感」などの言葉が飛び交う環境は、上司部下に関係なくフィードバックできるきっかけにもなりますし、より深いコミュニケーションにもつながり素晴らしいと思いますね。

HEPに参加した4年前と比べて、千代田店では収益が倍増していますし、離職もゼロになりました。コツコツと積み重ねてきた取り組みがこのような結果につながり、よかったです。

特に意識して取り組んだことはありますか?心掛けたのは「全体には何もしないこと」「まず私自身が変わること」

先ほどもお話ししましたが、研修に参加する前に抱えていた問題の一つは、店舗が組織としてのまとまり感が無いことでした。それは、相手に対して好感を持っていないからだとHEPを受講し理解できました。つまり、相手に対する感謝や思いやりの気持ちであるリスペクトが足りないことが一番の原因だったのです。

しかし「みんなで互いにリスペクトをしよう」などと店舗を挙げて何かしようとしたことは特にありません。私自身が意識的にしたことは「私が変わる」こと。私自身が、明るく元気に振る舞うということだけです。

それはなぜか。変な話、店長という仕事は生産性が無いのです。つまり、店長が新車や中古車の販売をするわけでもない、サービスの整備をするわけでもない。店長はスタッフの皆さんに仕事をしてもらわないといけない立場なのです。私にはできないことをスタッフの皆さんにお願いしなくてはいけない。そのためスタッフは、雇用形態に関係なく一人たりとも欠けてはいけない、重要な存在です。そのスタッフに、お願いを受け入れてもらえる自分にまずなる必要があると考えたのです。

千代田店店内、Nシリーズのミニカー。お客様に和んでいただけるように設えの工夫をしています。

だからこそ、誰に対しても明るく元気に「開放感」を持って、ひねくれた言葉を使わずにコミュニケーションを取る。そのようにして初めて、スタッフもこちらからの提案を素直に受け入れてくれると考えたのです。

もともとスタッフ個々人の能力は高いですから、私が明るく元気に振る舞い「こういう店にしていこう」というビジョンを持つことでまとまりができ、業績も面白いほど向上しました。私が直接手を貸さなくても、仕事を委任することで、スタッフの「重要感」が増し、役割を果たすという好循環ができ始めています。

HEPをどのような方にお勧めしますか?自分の仕事に自信を持ちたい全ての方に

HEPは、私にとって「分岐点」となった講座です。

あのときあの研修に行かなかったら、今頃どうなっていただろう、という思いがあります。

ですから、全ての方にお勧めしたいですね。もちろん、フィットする人とそうでない人はいるでしょう。しかし、それは参加しなければ分からないことです。

HEP参加後は「与えられた機会には全力で取り組んでみよう」という考え方に変わり、日々、明るく元気に仕事をしています。

ただ、特に、これまで取り組んできたことに対して自信が持てない、もっと前向きな姿勢で仕事に取り組みたいと考えている人に合っていると思います。

また、異業種間の交流を通じて、自分が所属している組織以外の課題や現状を知りたいという人にもお勧めします。参加者それぞれの立場や考え方、異なる業界の話なども聞くことができて、とても刺激になります。私としては、全ての人にメリットのある講座だと思います。

株式会社ホンダカーズ浜松

本社
静岡県浜松市
事業内容
新車販売、中古車販売、車検・点検・整備・修理、損害保険代理店業務、部品用品販売。静岡県下に14店舗を展開。
従業員数
237名(2021年10月現在)
ウェブサイト
https://www.hondacars-hamamatsu.co.jp