WLPご参加者の声:WLPで見えた「自分らしさを生かしたリーダーシップ」という道筋
株式会社オーテック
管理本部 総務統括部 人事課
本多 真紀 様
自動制御システムと管工機材で建物環境を支える株式会社オーテック。本多様は、人事課において主に人材の採用と研修に関わる業務で活躍されています。
ご参加いただいた公開講座WLPは、管理職を目指す女性リーダーを育成し、キャリア形成に悩む女性に解決のヒントを得ていただくためのプログラムです。4カ月にわたる研修を終え、プログラムを通じて本多様が気付いたことや学んだことをお伺いしました。
※情報は、2023年3月のものです。
目次
- 貴社の事業と、担当されている業務について教えてください …… 建物内環境をより快適にする企業の人事として、採用や研修企画に注力
- WLPに参加した目的や、背景を教えてください …… 他社の方々との交流、キャリア形成のヒントを得ることが目的
- 参加当時、キャリアについては特にどのようなお悩みがあったのですか? …… やりたいことはたくさん、でも自信はなく、妊娠も分かり身動きが取れず
- WLPで学んだことのなかで、特に印象に残っていることを教えてください …… 「自分らしさを生かしたリーダーシップ」という考え方
- WLPを受講して気付いたことや学んだことはありますか? …… 「得意」や「好き」を生かすと、成果につながるメカニズムを学んだ
- 上司向けセミナーや三者面談など、WLPは上司の方が参加する機会があることも特徴です。どんな感想を持たれましたか …… キャリアイメージを伝えることで、より深まったお互いへの理解
- 4カ月間の実践期間を挟みながらの研修でした。期間中、特に意識されていたことはありますか? …… 後輩との関わり方の中で、新しいリーダーシップを実践できた
- WLPで学んだことを、今後どのように生かしていきたいと考えていますか? …… 周りを巻き込みながら、地に足の着いた施策を実行していきたい
- どのような方にWLPをお勧めしますか? …… 安心して参加できる研修。キャリアに悩む女性にお勧めしたい
貴社の事業と、担当されている業務について教えてください建物内環境をより快適にする企業の人事として、採用や研修企画に注力
弊社は建物の内部環境を快適にするための事業、サービスを展開しています。「環境システム事業」においては、高層ビルや商業施設、病院、大学、工場など多くの人々が利用する建物で使用される空調制御システムの設計、施工からメンテナンスまでを手掛けています。また「管工機材事業」では、配管設備に関わる資材や衛生陶器、空調機や換気扇などを扱う専門商社になります。
私は入社以来ずっと人事課に所属しており、当初から採用業務を中心に従事してきました。2020年頃からは、社としても力を入れている社員研修の企画・運営に携わっています。
WLPに参加した目的や、背景を教えてください他社の方々との交流、キャリア形成のヒントを得ることが目的
一番の目的は、他社の方々と交流することでした。これまで、他社の方の意見や経験を聞ける機会はなかなかありませんでしたから、そこに最も大きな魅力を感じていました。
WLP研修のお話をいただいたのは、私のキャリアに大きな変化があった時期でした。一般職から総合職にコース転換して、5年ほど経過した頃です。社内でコース転換をしたのは私が第1号ということもあり、頑張らなくてはという思いが強くあって、一生懸命に取り組んできました。それでも、5年たってこれから自分がどうしていきたいのか、キャリアをどうやって築いていくのかと悩んでいました。WLPに参加することで、何かヒントがつかめたらいいなという期待を持っていましたね。
参加当時、キャリアについては特にどのようなお悩みがあったのですか?やりたいことはたくさん、でも自信はなく、妊娠も分かり身動きが取れず
仕事はとてもやりがいがありますし、長く働き続けたいと考えていました。でも同時に「これまでの繰り返しで、日常業務をずっと続けていくのは嫌だな」とも感じていたんですよね。
実は、人事にしか携わってこなかったことが私自身としてはコンプレックスでした。自分にはそれ以外の「武器」が何もないし、ましてやリーダーなんてとてもできないだろうと思っていたんです。
一方で、人事課として社員の研修業務に関わるうちに「もっといろいろなことに取り組みたい」という気持ちが出てきました。若手社員の成長や人材育成に携わりたいとか、エンゲージメントを高めるような職場づくりですとか、ダイバーシティ関連にもすごく興味がありました。
でも、そうした興味を実践する、かたちにする力が今の自分にはないのかな、そのために実力をつけていきたいな……と思っていた頃に、妊娠がわかったんです。
今でこそ解消していますが、受講前はそうした状況で悩んでいるというか、考えが混とんとして、立ち止まっているような状態でした。
WLPはオンライン受講ができるという点も参加の決め手になりました。研修参加時は妊娠していたので、対面形式の集合研修だったら、会場まで行けるかなという心配がありましたし、体調が悪かったら行けない日もあるのではないかと不安でした。私の性格上、受講するなら全部の日程に参加したかったので、オンライン受講ができてよかったなと思います。
WLPで学んだことのなかで、特に印象に残っていることを教えてください「自分らしさを生かしたリーダーシップ」という考え方
印象に残っているのは「これからのリーダー像」のお話ですね。今までのような、みんなを引っ張っていくカリスマ的な存在でなくてもいい、弱みを見せてもいい、自分らしさを生かしたリーダーシップでいいという、最初の講義でのお話がとても印象的でした。
これまで私が考えていたような「強いリーダーシップでなければ駄目」という考え方が崩れて障壁がなくなった、自分がやりたいことをやっていく道筋が少しできたというような感覚でした。リーダーシップに対する誤解に気付いたんですね。
それまで、私の中のリーダーシップに対する考え方は本当にガチガチで、やはり、みんなをぐいぐいと引っ張っていける人や、自分で何でもできる「無敵な人」がリーダーにふさわしいというイメージをもっていました。
私は自分自身に対してはネガティブなので「私はそういうタイプじゃないな」という自覚がありました。受講前、キャリアについて悩んでいたときも「リーダーとしての道はあまり考えられないな」と思っていましたし、むしろ周囲の人達を支えていくような役割を考えていたんです。
ですから「これからのリーダー像」に対する考え方には目からうろこというか、びっくりしましたね。1回目の講義の後、社長に報告する機会があって「とても衝撃的でした」とお話ししたら、「僕より若いのに、僕より昔の考え方をしているんだね」と言われました(笑)。
WLPを受講して気付いたことや学んだことはありますか?「得意」や「好き」を生かすと、成果につながるメカニズムを学んだ
参加者の皆さんとの情報共有会が何度かあり、お話しした方のなかには管理職を経験されている方もいらっしゃいました。そうした方は、やはりバリバリ仕事を進めているのかなと思っていましたが、お話を伺うと、実は悩んで立ち止まりながら取り組んでいるのだとわかりました。「悩みながらでもいいんだ」と思えたことは、救いになりましたね。
もう1つは、VIA診断※で上位にきていた「愛情」や「好奇心」を、仕事で生かすという考えに変わったことです。以前は「仕事の場で、自分が個人的に好きなことをやってはいけない」という思い込みがあったんですね。たとえば私自身は情報収集や研修企画などに取り組んでいるととても楽しいのですが、仕事なのだから楽しんではいけないのではないか、と否定的に考えていました。仕事は苦労しなければいけない、頑張ってやるものだというような考えだったんです。
でもWLPを受講して、自分の特長を生かすことで仕事に対するモチベーションが上がり、より良いアイデアが浮かぶなど、成果につながっていくメカニズムを理解できたのは大きな学びでした。
※VIA診断……自己のエネルギーのもと、すなわち資質上の強みを測定する診断ツールです。VIAでは資質上の強みを24個に分類しています。これは人種・国・民族・宗教・文化に関係なく人類に普遍的なものです。ポジティブ心理学を代表する研究者であるマーティン・セリグマン博士らが50名以上の協力者を集め、開発しました。2003年に発表されて以来、世界中で200万人もの人々に使われています。
上司向けセミナーや三者面談など、WLPは上司の方が参加する機会があることも特徴です。どんな感想を持たれましたかキャリアイメージを伝えることで、より深まったお互いへの理解
上長とコンサルタントの方と私とで三者面談したとき、上長から「(VIA診断で)『愛情』や『好奇心』が強いのなら、情報収集なども仕事に入れてみてはどうか」という話をいただきました。現在は週に1時間くらいを、情報収集に当てるようにしています。
直属の上長は私より1歳年下で、7年間一緒に仕事をしてきたのでツーカーの仲ではあるのですが、三者面談をすることで、私が考えていることをより深く知ることができたと言われました。普段から課のことや仕事については2人でいろいろ相談し合いながら進めてきましたし、目の前の課題をどうしていこうかという話はしていましたが、私の先々のキャリアのことや取り組んでみたいことなどは話していませんでしたから、それはすごく良かったですね。
上司も一緒に学んでいくことは情報の共有にもなりましたし、職場でのチャレンジのしやすさにつながった実感があって、良かったです。
4カ月間の実践期間を挟みながらの研修でした。期間中、特に意識されていたことはありますか?後輩との関わり方の中で、新しいリーダーシップを実践できた
産休前に後輩に業務の引き継ぎを行う機会がありました。文字ベースのマニュアルはすでにあったものの、画面操作するものは動画マニュアルの方が分かりやすいという要望がありました。
私は動画を作成したことがなかったので、WLPで学んだ「弱みを見せる」ではないですけれど、率直に「作成したことがない」と話すことにしました。すると、その後輩が1から教えてくれて、何本かの動画を作ることができました。
より分かりやすいマニュアルができたことだけでなく、できないことに果敢にチャレンジする姿を見せられたのは良かったと思います。また、思い切って任せることで、より良いものを提案してくれるということが分かって、すごく勉強になりました。
苦手なことに直面して、つい「無理だよ」と言ってしまいそうになる自分もいましたが、そこはWLPで学んだ「人に任せる」というリーダーシップを意識できたのかなと思います。
WLPで学んだことを、今後どのように生かしていきたいと考えていますか?周りを巻き込みながら、地に足の着いた施策を実行していきたい
「エベレストゴール※」の実現に向けて、周りを巻き込みながら、地に足の着いた施策を実行していきたいと思います。
※エベレストゴール……エンゲージメントを高め、具体的な行動につなげ、エネルギーを引き出すポジティブな目標
同じグループで学習した他の方の成果発表を聞いて、すごく勉強になったことがありました。皆さんのエベレストゴールも私のものと同様にとても壮大でしたが、何年後にこれを実現して、その何年か後にはこうなって……という、現実的な取り組み目標も一緒に書かれていたのです。地に足の着いた施策とはこういうことなのかな、こうやってゴールを目指していけばいいんだなと、道筋が見えた気がしました。
それから、「本多さんにもできるんだから自分たちもできるよ」という感じでも良いので、私の姿を通して若手・後輩のリーダーシップに対するハードルを下げたいと思っています。私のように「昭和の考えゴリゴリ」みたいなリーダー像を持っている若手はいないと思いますが(笑)。
特に、弊社の施工管理は職人さんたちをまとめることなので、リーダーシップを発揮しないとできない仕事です。自分はみんなを引っ張っていくタイプではないからとか、明るくないからとか、人と話すことが苦手だからとか、そういうことでリーダーシップに苦手意識を持つのではなく、「自分らしさを生かしてリーダーシップを発揮する」というところに自信を持ってもらいたいと思います。
どのような方にWLPをお勧めしますか?安心して参加できる研修。キャリアに悩む女性にお勧めしたい
WLPは、自分にはリーダーシップが取れないと思い込んでいる方、自分のキャリアについて悩んだり迷ったりしている方が、何かしらの気付きやヒントをつかめるプログラムだと思います。
参加者のなかには「本当にバリキャリの人か、男性並みの働き方をしている人しか来ていないのではないかと思っていた」という方もいました。でも、実際はそういう方ばかりの集まりではなかったし、私と同じ立場で悩み、それでも仕事に対して前向きに考えている参加者が集まっていました。
WLPは女性たちの研修で、これからのリーダーに向けた内容ですし、参加者の方々にすごく共感していただけることが多く心理的安全性が高い研修なので、安心して受けてもらいたいと思います。
株式会社オーテック
- 本社
- 東京都江東区
- 事業内容
- 自動制御システムの設計・施工・メンテナンス(保守)、管工機材及び環境関連機器の販売
- 従業員数
- 516名(2023年3月現在)
- ウェブサイト
- https://www.o-tec.co.jp/