働き方改革による労働時間の効率化などの影響でも注目を浴びている「オンライン学習」。
しかし、単に集合研修の置き換えとしての利用では期待される効果は得られません。ここではそれぞれのメリット・デメリットや適切な導入方法をご紹介します。
オンライン学習は不可欠な時代に
働き方改革の影響で教育に必要な時間を確保できなくなったり、十分なOJTの期間を確保できないために実務経験不足による弱体化などが課題となる企業が増えています。かたや働き方の多様化によって在宅勤務や海外拠点との連携など集合研修を頻繁に実施するにはコストや労力がかかります。
まずは集合研修・オンライン研修のメリット、デメリットを知り自社にあった最適な使い分けを模索していくことが必要不可欠となってきます。
「集合研修ができないからオンライン学習で代替」はNG!
オンライン学習(デジタル)と集合研修(アナログ)は、それぞれ効果が出る状況が全く異なるため、オンライン学習でやるべきことを集合研修でやると非効率となり、逆に集合研修でやるべきことをオンライン学習で課題解決しようとすると期待される効果が得られません。
それぞれのメリット・デメリットを理解し使い分ける、または専門のプランナーに依頼するのが望ましいでしょう。
オンライン学習
メリット
実施者視点
- 教育にかかる経済的コストを削減できる (交通費・宿泊費・会場費用)
- 教育にかかる労働コストを削減できる (会場手配・スケジュール調整)
- 計画から実施までのスピードが研修と比較にならないほど早くできる
- 同質の教育を同時期に実施できる
- 受講者の学習履歴・学習理解度を把握できる
受講者視点
- 目標達成活動の時間を確保できる
- 時間、場所を問わず自分のペースで学習できる
デメリット
教育プランナー視点
- 受講者の主体性に任せていると最後まで学習しない
適切な受講促進が必要!
集合研修
メリット
実施者視点
- 普段接点のない人同士の関係性を強化することができる
- 意欲の低い受講者に対して強制力を発揮し て教育が実施できる
受講者視点
- 学習スケジュールを自分で決めなくとも学習できる
- わからない点は講師に質問することにより、その場で解消することができる
- 普段、接点のない人と交流を深めることができる
デメリット
教育プランナー視点
- スケジュール調整、会場手配など作業負担が大きい
- 交通費・宿泊費・会場費などの費用負担が大きい
受講者視点
- 目標達成活動の時間を学習時間に当てなければならない
- 遠方から参加する場合、交通時間や仕事の調整など負担が大きい
受講促進には、主に方法は3パターンあります。
- 研修などでチーム分けしている場合、受講者同士で進捗を確認させる
- 教育プランナーが定期的に進捗確認を行い状況を共有しながら促進する
- 教育研修を実施している場合、講義の中で受講促進を行う
このように受講促進を適切に行うことで、受講率を大幅に上げることができ、集合研修とは比べ物にならないほどの低コストで知識習得を促進させることができます。
働き方改革による労働時間の効率化などの影響でも注目を浴びている「オンライン学習」。
教育の世界にも凄まじい勢いでデジタル化の流れが来ています。これまで人の手でやってきたアナログな仕事をデジタル化することで大幅に効率を高めて進めることができるでしょう。しかしながら、いくら時代の流れが来ているからといって、デジタル化のデメリットを理解した上でプランを設計しないと逆効果になります。
教育のデジタル化を進めていくには、目的に応じて最適な提案ができるビジネスコンサルタントにお任せ下さい。